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About Books For Children On Earth : ブックス・フォー・チルドレン

Photo ©Hiroko Baba

Photo ©Hiroko Baba

目的 :

未だ貧しい発展途上の国々の恵まれない孤児達や子供達に、独自の伝統文化や言語を守り、彼らへの教育活動の助けとなるような色彩豊かな美しい絵本を、それぞれの国の言語と英語の2ヶ国語で制作して、無償で贈ります。

<始まりのきっかけ>

1990年代のある夜、夢の中で「チベットのために、今すぐ何かしなさい」という声をはっきり聞きました。いつも、夢を真面目に受け取る私はチベットのことについて何も知らなかったので、すぐリサーチを始めました。その結果、チベットが1950年に中国から武力で侵略され、120万人のチベット人が虐殺されたこと、今も厳しい中国の弾圧と名ばかりの自治区政策の下で苦しんでいること、多くのチベット人が故国を追われてインドやネパールに逃れ、難民として辛い日々を送っている事実を知りました。

「画家の私に、一体何ができるのだろう?」と悩みながらリサーチを続けている中に、私が永年住み続けたこのニューヨークで、難民としてアメリカが受け入れたチベット人達と初めて出会う機会に恵まれたのです。親しくなったチベット人がある日、ふと私にこんなことを教えてくれました。

「僕が育った南インドの難民キャンプには、本もノートも、鉛筆も食べ物も、何もなかった。僕達はいつも腹ペコで、考えることは食べ物のことばっかり。とても、勉強どころじゃなかったよ」。

このことを聞いた時、私にハッと閃くものがあったのです。「私は絵が描ける。そうだ、恵まれない難民孤児達のために絵本を創ろう!そして、せっかく創るのだから、失われて行く伝統文化のひとつのチベット民話をチベット語で書いて、カラフルな絵本にして贈ろう!」と。これが、BFCプロジェクトの始まりだったのです。

<現在までの活動>

それからの一年、私は多くのチベット人達から話を聞いて廻り、世界中のチベット人組織に手紙を書いて民話を集めました。まるで用意されていたかのように、協力的な出会いが次々と続いて、絵本プロジェクトは進んで行きました。インドにある難民孤児院を訪れた時、子供達が楽しめるような絵本の存在が皆無という悲しい事実を目の当たりにして、改めて絵本プロジェクトへの情熱をかきたてられる思いでした。

こうして、多くの人々の温かい協力と応援を頂いて、2001年にBFCの第一冊目である「ワンダートーク」が誕生しました。
本の序文はダライラマ法王が寄せて下さいました。このプロジェクトに賛同して下さった多くの方々のお蔭で、私の募金活動も進み、2500冊の「ワンダートーク」をインドやネパールに点在する80余りのチベット難民孤児学校に贈ることができました。
間もなく、「ワンダートーク」が国連の推薦図書として正式に認定されたという嬉しいニュースも飛び込んできました。

そして、2004年、BFCプロジェクトの2冊目、「ワンダーガーデン」、が完成しました。
ダライラマ法王の心温まる実話を側近の方から伺った私は、「是非、このお話を絵本にしたい!」と思い、ある夜、この絵本の実現をお祈りして眠りに就きました。
すると、翌日未知の女性から「チベットの本を一緒に創りませんか?」というメールを受け取ったのです。やがて、「ワンダーガーデン」は出来上がり、多くの方々の温かい後押しを頂いた募金活動の結果、2000冊の絵本を再び難民孤児達に届けることが出来ました。

そして、2007年。マサチューセッツ州ケンブリッジに住む科学者の女性からメールが来ました。
「貴女の絵本を持っています。私は結核を予防するための教育用図書を書いたのですが、貴女に是非挿絵を描いてもらいたいのです。子供達に楽しく読んでもらうためには、貴女の絵が必要なのです」と言われた私は、直ぐ承諾しました。何故なら、毎年3千人のインドやネパールに住む難民孤児達が結核で命を落としていることを聞いていたからです。科学者の女性が書いた「TB AWARE」は必ず重要な教育図書になると思い、早速挿絵の制作に掛かりました。「TB AWARE」の序文は20歳の若さでDNAを発見して、ノーベル賞を受賞されたジェームス・ワトソン博士が寄せて下さいました。絵本は5000冊制作されて、インドや近辺の孤児院や子供達が集るお寺に贈られました。

こうして、BFCのプロジェクトや協力によって3冊の絵本が誕生したのです。数え切れないほど多くの方々の温かく、優しい心が誕生させた絵本なのです。皆さんへ心から厚く感謝を申し上げます。

<今後の活動>

これまで制作した絵本3冊は、インドとその近辺に住むチベット難民孤児達のために創られ、贈られました。
これからも、政治的・文化的にも恵まれない苦しい生活を送るチベット難民の子供達や、難民孤児達のために絵本を創り、贈り続けたいと思います。
同時にチベット難民だけではなく、世界中の恵まれない途上国の子供達のためにも、その国の伝統文化や言語を守り、教育の手助けになる絵本を創り、贈って行きたいとの熱い思いを持っています。

<援助について>

BFCはプロジェクト毎に、募金活動を行います。プロジェクトがない期間は、募金の受付は致しません。プロジェクトが開始されると、色々な形でのヴォランティア アクティヴィティが必要とされますが、大きくはふたつに分けられます。
(1) 募金活動関係。
(2) イベント運営関係。
プロジェクト毎に、詳細を発表しますので、宜しく願い致します。

<次の絵本プロジェクトについて>

2008年の春の段階で、幾つかのプロジェクトを検討しています。
具体的に決定次第、ご報告申し上げますので、ご協力をお願い致します。

以上

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